オークス

忙しいって訳でもなかったものの、なんか書いてませんでした。
オークスは自分の周りでは評価の低いレース(理屈で当てれない的な。まあ出走馬の履歴を重んじる人間的には仕方ない気もする)ですが、3歳牝馬クラシックの集大成的レースなので頑張りたいところ。

ということで本題へ。
なんだかんだ桜花賞組が強いレースなので、まず別路線組で走ってきた馬の整理から。
ここ7年(15年のキリが良かったので)では別路線組からは
21ユーバーレーベン、ハギノピリナ
20ウインマリリン、ウインマイティー
19ラヴズオンリーユー、カレンブーケドール
17モズカッチャン
16チェッキーノビッシュ
15ミッキークイーン
が馬券になっている。基本的に距離延長でパフォーマンスを上げてきた履歴のある馬が多く、ポイントは上がり最速、捲り。1800以上のレースをポジション上げながら追走した履歴のある馬かつ上がり最速を使った履歴のある馬が強い。上記の馬でこの条件に当てはまらないのはビッシュくらいで、ビッシュはフローラの上がり最速。
単純に別路線は能力的に差があるので、距離延長したなら余力ある走り方をしていてほしいということなのだろう。

今年の別路線組は
・スタニングローズ
新馬1400、マイルで上がり最速、フラワーCはインベタで、ポジションを上げた追走かというと微妙。父キンカメはこのレースかなり成績悪いが、去年のククナのような内の利を使いにくいタイプではない。
品よく追走して最後斬れる感じのスタイルで、瞬発力寄りのオークスならという印象。長く脚を使う条件になるとどうだろう。
個性を含めて考えると全体的にマージナルなラインで、ボーダー付近なのかなと。好きな人は沢山居そうな馬だし、好きなら買ってもいいと思う。スローペースなオークスで、最後の瞬発力を活かせればか。
母系は由緒正しき中距離一族。馬体も見栄えする良血を感じるタイプ。
・アートハウス
2000で先行しての上がり最速2回。ハイペースのエリカ賞で前から崩れた。父スクリーンヒーローはRoberto系らしく大物を輩出するタイプでかなりの晩成傾向。完成が遅れることとエリカ賞で崩れたことは自分の中でリンクするのだが、早仕上がりの中内田厩舎がどこまで作れているか。基本的にはペースが緩いオークスの馬っぽいが、スクリーンヒーロー産駒にスローペース希望と言っていた時に良い思い出がない。全体に上積みは欲しい。
パールコード秋華賞2着馬。アートハウスとイメージが近いかというと微妙なのだが。
・ルージュエヴァイユ
100%上記の傾向に合致している馬。傾向で言えば買いだろうし、個人的にも素質と能力はかなり評価している。前走の後半の時計は白眉でポジションを取れなかっただけ…ん?ポジションを取れなかっただけ????
前走後の戸崎騎手は「ポジションは取れたのですが…」とコメントしている。物理的にほぼ届かないポジションだったことを考えるとよく分からないコメントで、解釈が難しいのだが、まだ追走できない馬なんだと思う。そのため、ポジションに関しては悪化しようがないのだが、位置取り自体が良くなる可能性は薄いと見ている。また、機動力のあるタイプではなさそうで、道中動く感じもしない。ただ、ペースが速くなった時に普通についてこれて差してくるパターンはそこそこありそうで、ポジションのマイナスがない時に良さ出るかなと。この馬の追走できない=自分で脚を使おうとしないという印象があるので。
とはいえ、後半力はオークスに繋がると思うので、全体的に面白さはありそう。充分一発はある。
ちなみに距離延長により追走が可能になるという考え方もあるとは思うが、基本的に2000のステップとオークスは1f平均でほぼ差がない事がほとんどなので、あまりアテにはできないなと。
自分は買うが軸として適するかというと微妙。現状馬場、展開は選ぶタイプという評価。
ジャスタウェイは難しい種牡馬。若駒の時と古馬になってある程度経った頃に上昇するのではないかと感じていて、3歳春の上昇度には少し懐疑的。ただ、それで評価をどうこうしたいという母数も確信度もまだないかなと。母系は母の母父にLomitas。ハーツ系×Lomitasと言えばサリオス、サラキアが思い出される。
サウンドビバーチェ
トップスピードに欠けるが粘り強いという印象であり、履歴もそんな感じかなと。距離は長いも短いもないかなと思うが、比較的中緩みするオークスはあんまり良くないんだろうなと。チューリップの敗因も中緩みによってある程度全馬に余裕が生じた分があるだろうなと思うので。
思われてるよりは能力のラインが高く良い馬。ただ裏付けに欠けるかなーというイメージ。
ドゥラメンテは奥のある血で良い中距離馬が出るイメージ。ただやや晩成かなーと。母方はドイツ牝系で基本は重いレース質に強く中山が得意な印象。

・ホウオウバニラ
全文書いた後に消えてしまいました。流石に全文書き直す気力はないので簡潔に。
新馬アルメリア賞はハイレベルだが、もうワンパンチ足りない履歴。この感覚は差しに回った際の脚力に対してだと思うので、本番は前目につけたときにチャンスありそう。打点が低いかというとそうでもないので、意外と悪くないんじゃないかなというのが正直な感想ではあるが、このラインで買いだすと何でも買うことになりそうで難しい。
スタミナに関してはアルメリア賞を見るに特筆するほどではないと思うが、母はビッシュ、ホウオウサーベルのバランセラ。牝系もワンダーリーデルが出ている長距離砲。その辺を重視するなら買うのかなーと。ただ血統派の人はもっとしっかり配合等とパフォーマンスの差異を吟味してそう。
・エリカヴィータ
キングカメハメ産駒感ある。実際父キングカメハメなのだが、中距離馬で立ち回り上手く瞬発力がある馬で、こういう馬が好走出来ないからオークスのキンカメの成績が悪いのかなと感じている。
フローラSは内をロスなく立ち回って最後差し切るレースで、マイラーが東京2000で勝つとするとこんな感じだろうなというレース。勿論レンジが広い可能性が無いわけではないのだが、上手く立ち回った上位馬にはマイラーの雰囲気を感じてしまう。
今回は人気するだろうし、見送りたいかなと。勝たれたら福永に土下座します。
母系はキンサシャノキセキを輩出しているものの短距離馬という感じではない。キンサシャノキセキも本質短距離馬というよりは気性の問題が大きかったと聞く。
・ラブパイロ
スピードは無いが粘り強いという、印象的にはサウンドビバーチェに近いのかなと感じる馬。全体的に高い打点を出したレースはないのだが、ミモザ賞では割と緩く逃げてロングスパートするラップを刻んでいて、今回も似たプランなのかなと。ただあまり緩めすぎると意見の衝突する先行勢が居そうで、そこまで緩めることもできなそう。G1クラスだと他馬のロングスパートの質はかなり上がってしまうので今回は厳しいかなと。好走パターンは本当に上手く逃げれた時。
パイロはダート種牡馬だが、他のダート種牡馬と比べるとそこまで芝成績は悪くない。とはいえ馬券圏内くらいで、勝つ馬はほとんど居ない。母系もダート感強く血統的な後押しは小さい。 
・シーグラス
上記条件には当てはまるがスピードがあまり無いのがネック。忘れな草はスタミナ!というレースではなく、その分で見せ場なかった。間違いなくスタミナはある履歴なので、雨がほしい。あすなろ賞のメンバーレベル云々はあるだろうが、個人的には去年矢車賞の取り捨てでメンバーレベルから切ってしまい、ハギノピリナ抜けで外した経験から今回は100円だけでも拾おうかなと。
ゴールドシップはかなりオークスに強い血で去年はユーバーレーベン、一昨年はウィンマイティーが圏内。オークスに出たゴールドシップ産駒はこの2頭だけなので相当だが、ハギノピリナの件と併せて後追い臭はすごい。
母系はマイネル血統でパワーがある血筋。ただマイネル血統に関してはやはりユーバーレーベンが究極のマイネル東京芝2400配合だと思うので、そこまで評価はできない。
・ニシノラブウインク
延長、成長という意味では良さ感じる。未勝利の上がりは優秀で、フラワーCはスタニングローズより評価できる内容ではないが、延長に関しては悪くなさそうな履歴。マイル→1800で追走位置が上がって末の脚が同じ。スタミナはありそうで、外枠は勿論不利枠だが、エピファネイアならそこまで気にしなくても良いのかなと。
全く売れないとは思うが、スタニングローズとの比較でこの馬を買うのが難しいというのが買われない理由で、そこまで悪い馬ではなく、買う事を否定する理由が多いだけ。馬自体も良くなっている感覚はあるし、実際3着ボーダーあたりにはいるんじゃないか。抑える価値はありそう。
エピファネイアはやや長距離的な印象強い種牡馬。Robertoで大物出しのイメージではあるものの、中長距離のメンバー手薄になりがちな条件で結構コンスタントに走ってくる感覚。基本は超大物と晩成中長距離馬をよく出す種牡馬なのかなと。
母系は仏牝系で、辿っていくと独ダービー馬や大阪杯を勝ったアンビシャスに繋がる。半姉にオークス4着のニシノアカツキ

続けて桜花賞組について。基本的にオークスでは桜花賞前受け組がパフォーマンスを下げて後ろからの馬が台頭してくるイメージ。そのあたりについては前の記事で色々書いたので、データ等は割愛したい。
全体では緩んだ桜花賞でやや中距離質。持続よりも斬れることが求められた部分があり、それは加速の遅い馬が遅刻して僅差というレース内容からも裏付けられるのかなーと。
基本的に桜花賞組が強いのは強い馬が桜花賞に出ていたからだと考えていて、桜花賞オークスはリンクしない。今年はそこまで桜花賞組が抜けて強いかというと疑問で、結局判断は個々に行うこととなるのかなと。

ということで桜花賞組も見ていきたい。
・ウォーターナビレラ
この馬自体はめちゃくちゃ評価していて、評価しているからこそ買いたい舞台を絞ってしまって失敗してきた。サフラン賞ではかなり勝たせてもらったんですけどね…
世評は器用で粘り強いマイル先行馬、決め手はないし大箱では…という感じ。この評価は個人的によく分からない。桜花賞の振り返りで書いているので簡潔に纏めるが、基本的に追走が厳しくなることでパフォーマンスを落としている馬で、緩い追走から脚比べならそこそこの決め手ある。そもそも粘り強い馬なら追走が厳しくなる方が有利だろう。
1400のファンタジーSがやや低調、JFは負けやすい厳しい流れでチューリップは先を見据えた騎乗。というかそもそも進路がなかった。桜花賞は前目から中間緩んで最後良い脚を使った。質は1800くらいでオークスはレーススタイルからも長く感じるが、チューリップ賞の騎乗はオークスまで見据えてのものなのかなと思っている。
緩い流れならここでも通用する可能性はありそうだが、最近のオークスのトレンドには合わないかもしれない。
父シルバーステートは短距離向きとよく語られてるがどうなんだろうか。産駒自体は芝寄りのパワー系ディープみたいな印象で、距離は馬次第かなと。短距離向きと捉えられるのは、産駒の中の短距離馬が先に完成するパターンも含まれると思うので、取り敢えず長い目で見た方が良さそう。
母系はあんまり知識がないので分からないのだが、ダートで活躍した親戚が多い印象。
・サークルオブライフ
個人的にはオークス向きというよりは、オークスに向けて過程を踏んできた馬という捉え方をしている。
引っかかるようなところがなく、最後は自分の脚を使うことができるので、オークスらしいレースが出来るし、そう作られてきたと思う。ただ、桜花賞が良くない馬ではないし、前走は力を出し切っていたはず。展開が向かなかった(瞬発力勝負は分が悪い)のがリセットされるのと、他馬がオークスに不安がある分で上がってくる感じ。能力自体は他馬より少し上で、全てが上手くいけば3冠取れたかもしれないし、上手くいかなければ1冠も取れなそうというライン。
最近の重賞のオッズ傾向として、存在しているが発生するかは分からない不安に対して反発が強いなと感じていて(ソダシの気性、タイトルホルダーの大外、テーオーケインズの初斤量と海外帰り等)、その点でサークルオブライフは人気しやすいのかなと。とはいえ過剰人気しているわけではなく、3倍台後半は本当に妥当なラインだと思う。
母系はマイラーを出している傾向だが、母父のアドマイヤジャパンは長距離砲。
ナミュール
能力は高いが臨戦がなーというところはある。
赤松賞が優秀、チューリップ賞も強い勝ち方だったが、桜花賞の負け方は状況整わなかったのかな?という印象。
JF含め負けには基本的に言い訳がついているので、能力の高さは間違いないのだが、桜花で馬体を減らした馬で、調整も坂路メインでコースで時計出さないのは少し気に食わない。高野厩舎なので坂路メインなのは仕方ないとは思うものの。
能力で買うならアリだと思うが、過程が好みじゃないので個人的にはスルーしたい。ただ桜花賞ナミュールから買った人は抑えておいた方が良い気はする。
ハービンジャーは距離長くなると成績が上昇するタイプ。とはいえ、マイラー近辺の産駒も多く、個別に判断するべきなのかなと。
母系は3代母のキョウエイマーチ桜花賞勝ち、秋華賞2着。母母ヴィートマルシェがマルシュロレーヌやバーデンヴァイラーを輩出。やや短距離寄りのマイル〜中距離とダートで良く走る馬が出る一族。
・ベルクレスタ
レースを使わずに出走できたのは嬉しかったなと。
基本は斬れるタイプで、サークルオブライフあたりと比較すれば持続力が足りない。ただ、末の脚力は相当で、クイーンCはやや掛かりながらの追走でもかなりのクオリティで最後詰めてきた。この「掛かりながらでも」をプラスと捉えるかが微妙で、例えば桜花賞に出るのなら全く不満はないのだが、オークスで掛かってしまうとかなり厳しい。自分は去年のソダシを切った理由が緩いペースが刻まれた際に挙動が悪い(アルテミスSから)というもので、実際ソダシは高速戦の馬になっていった。
末の打点と気性を含めて考えるとピンパーで、たまに見かける他の馬に比べて加点も減点もない的な評価はよく分からないかなと。そのラインの能力と見るなら買えない馬で、買うなら上積み、打点に期待するものになる。
馬体は相当見栄えする馬で、個人的にはずっと見た目ほど走らないな、完成しないなと感じている。ドゥラメンテだからなのだろうか。
母系は半姉にアドマイヤリード。確かにアドマイヤリードは割とイメージ的にベルクレスタと近いかもと思っている。
ライラック
オークスに向けて動いてきた馬の一頭かなと。
馬体のない馬で輸送に難しさがありそうで、関西圏での成績は芳しくないが、関東圏での成績は目を見張るものがある。
フェアリーSでは最後方から動いていく競馬で、直線に入っても強い脚を使い続けた。この2着がインを回したスターズオンアース。とはいえ、この頃のスターズオンアースはモタれる癖もあり、パフォーマンスが上がり切っていなかった時期ではある。
未勝利も良い上がりを使えていて、オークスは向いているんだと思う。2戦目に京都2歳を選んだのも距離のある舞台が良いという思いなのかなと。
1月の数字でオークスの話をするのは難しいのだが、普通に成長していて前走が輸送による負けだとすれば圏内。
半兄にブラックホールのいる血統で、陣営はブラックホールより上の素材と期待していた記憶がある。
・パーソナルハイ
まあ桜花賞組ということで。
赤松賞が好内容で地力ある。桜花賞も不利なければもう少し上の着順を取れて良かったが、桜花→フローラと内を上手く使ったレースでオークスに変わって評価を上げるのは難しい。
フローラだけを使ってオークス直行なら良さそうだったが、桜花賞→フローラのローテでお釣りを残せるのかも不安。馬は良いんですけどね。
父は言わずと知れたディープインパクト、母方は米系でTiznowを含んでるのは今風だなーと思う。
・ピンハイ
桜花賞の振り返りとほぼ同じ内容になりそう。内を使えるのは武器で外枠は嬉しくない。父ミッキーアイルはかなりスピードの血だが、母父ジャングルポケット、母母がタックスヘイブンなので距離自体はどうにかなるのかなと。
馬群を割れる気持ちの強さは良いのだが、使うたびに馬体を減らしているのは心配で、今回は見送りたいかなーという気持ちがある。
プレサージュリフト
難しい。桜花賞はかなり道中無理をしていた印象で、最後動かないのは仕方ないのかなと思うのだが、オークスを勝つくらいならある程度格好をつけても良いんじゃ?という気持ちはある。
使える脚は良いものがあり、悪くないかなとは思うのだが、クイーンCを見た時によりオークス的なのはスターズオンアースかなと感じていて、それを信じてみようかなという気持ちになっている。
母系は短距離〜マイラーよりの活躍馬を多く輩出する血統。
・スターズオンアース
大体は桜花賞の方に書いている気はするが、大外は痛い。ササる癖のある馬で、それを矯正しながら戦ってきた印象。
能力が抜けているわけではないが、本来的に桜花賞を勝つタイプのマイラーという訳ではなく、オークスで良さ出る中距離馬だと思う。
内で立ち回れるし、貯める能力ありオークスは良い舞台。枠だけで切るのは難しいかなと。

最後の方にスタミナ切れしてしまったものの一応自分の印だけ。見解は気が向いたら足します。
ライラック
◯ルージュエヴァイユ、サークルオブライフ、スターズオンアース
☆ニシノラブウインク
好きなので応援ベルクレスタ