オークス

忙しいって訳でもなかったものの、なんか書いてませんでした。
オークスは自分の周りでは評価の低いレース(理屈で当てれない的な。まあ出走馬の履歴を重んじる人間的には仕方ない気もする)ですが、3歳牝馬クラシックの集大成的レースなので頑張りたいところ。

ということで本題へ。
なんだかんだ桜花賞組が強いレースなので、まず別路線組で走ってきた馬の整理から。
ここ7年(15年のキリが良かったので)では別路線組からは
21ユーバーレーベン、ハギノピリナ
20ウインマリリン、ウインマイティー
19ラヴズオンリーユー、カレンブーケドール
17モズカッチャン
16チェッキーノビッシュ
15ミッキークイーン
が馬券になっている。基本的に距離延長でパフォーマンスを上げてきた履歴のある馬が多く、ポイントは上がり最速、捲り。1800以上のレースをポジション上げながら追走した履歴のある馬かつ上がり最速を使った履歴のある馬が強い。上記の馬でこの条件に当てはまらないのはビッシュくらいで、ビッシュはフローラの上がり最速。
単純に別路線は能力的に差があるので、距離延長したなら余力ある走り方をしていてほしいということなのだろう。

今年の別路線組は
・スタニングローズ
新馬1400、マイルで上がり最速、フラワーCはインベタで、ポジションを上げた追走かというと微妙。父キンカメはこのレースかなり成績悪いが、去年のククナのような内の利を使いにくいタイプではない。
品よく追走して最後斬れる感じのスタイルで、瞬発力寄りのオークスならという印象。長く脚を使う条件になるとどうだろう。
個性を含めて考えると全体的にマージナルなラインで、ボーダー付近なのかなと。好きな人は沢山居そうな馬だし、好きなら買ってもいいと思う。スローペースなオークスで、最後の瞬発力を活かせればか。
母系は由緒正しき中距離一族。馬体も見栄えする良血を感じるタイプ。
・アートハウス
2000で先行しての上がり最速2回。ハイペースのエリカ賞で前から崩れた。父スクリーンヒーローはRoberto系らしく大物を輩出するタイプでかなりの晩成傾向。完成が遅れることとエリカ賞で崩れたことは自分の中でリンクするのだが、早仕上がりの中内田厩舎がどこまで作れているか。基本的にはペースが緩いオークスの馬っぽいが、スクリーンヒーロー産駒にスローペース希望と言っていた時に良い思い出がない。全体に上積みは欲しい。
パールコード秋華賞2着馬。アートハウスとイメージが近いかというと微妙なのだが。
・ルージュエヴァイユ
100%上記の傾向に合致している馬。傾向で言えば買いだろうし、個人的にも素質と能力はかなり評価している。前走の後半の時計は白眉でポジションを取れなかっただけ…ん?ポジションを取れなかっただけ????
前走後の戸崎騎手は「ポジションは取れたのですが…」とコメントしている。物理的にほぼ届かないポジションだったことを考えるとよく分からないコメントで、解釈が難しいのだが、まだ追走できない馬なんだと思う。そのため、ポジションに関しては悪化しようがないのだが、位置取り自体が良くなる可能性は薄いと見ている。また、機動力のあるタイプではなさそうで、道中動く感じもしない。ただ、ペースが速くなった時に普通についてこれて差してくるパターンはそこそこありそうで、ポジションのマイナスがない時に良さ出るかなと。この馬の追走できない=自分で脚を使おうとしないという印象があるので。
とはいえ、後半力はオークスに繋がると思うので、全体的に面白さはありそう。充分一発はある。
ちなみに距離延長により追走が可能になるという考え方もあるとは思うが、基本的に2000のステップとオークスは1f平均でほぼ差がない事がほとんどなので、あまりアテにはできないなと。
自分は買うが軸として適するかというと微妙。現状馬場、展開は選ぶタイプという評価。
ジャスタウェイは難しい種牡馬。若駒の時と古馬になってある程度経った頃に上昇するのではないかと感じていて、3歳春の上昇度には少し懐疑的。ただ、それで評価をどうこうしたいという母数も確信度もまだないかなと。母系は母の母父にLomitas。ハーツ系×Lomitasと言えばサリオス、サラキアが思い出される。
サウンドビバーチェ
トップスピードに欠けるが粘り強いという印象であり、履歴もそんな感じかなと。距離は長いも短いもないかなと思うが、比較的中緩みするオークスはあんまり良くないんだろうなと。チューリップの敗因も中緩みによってある程度全馬に余裕が生じた分があるだろうなと思うので。
思われてるよりは能力のラインが高く良い馬。ただ裏付けに欠けるかなーというイメージ。
ドゥラメンテは奥のある血で良い中距離馬が出るイメージ。ただやや晩成かなーと。母方はドイツ牝系で基本は重いレース質に強く中山が得意な印象。

・ホウオウバニラ
全文書いた後に消えてしまいました。流石に全文書き直す気力はないので簡潔に。
新馬アルメリア賞はハイレベルだが、もうワンパンチ足りない履歴。この感覚は差しに回った際の脚力に対してだと思うので、本番は前目につけたときにチャンスありそう。打点が低いかというとそうでもないので、意外と悪くないんじゃないかなというのが正直な感想ではあるが、このラインで買いだすと何でも買うことになりそうで難しい。
スタミナに関してはアルメリア賞を見るに特筆するほどではないと思うが、母はビッシュ、ホウオウサーベルのバランセラ。牝系もワンダーリーデルが出ている長距離砲。その辺を重視するなら買うのかなーと。ただ血統派の人はもっとしっかり配合等とパフォーマンスの差異を吟味してそう。
・エリカヴィータ
キングカメハメ産駒感ある。実際父キングカメハメなのだが、中距離馬で立ち回り上手く瞬発力がある馬で、こういう馬が好走出来ないからオークスのキンカメの成績が悪いのかなと感じている。
フローラSは内をロスなく立ち回って最後差し切るレースで、マイラーが東京2000で勝つとするとこんな感じだろうなというレース。勿論レンジが広い可能性が無いわけではないのだが、上手く立ち回った上位馬にはマイラーの雰囲気を感じてしまう。
今回は人気するだろうし、見送りたいかなと。勝たれたら福永に土下座します。
母系はキンサシャノキセキを輩出しているものの短距離馬という感じではない。キンサシャノキセキも本質短距離馬というよりは気性の問題が大きかったと聞く。
・ラブパイロ
スピードは無いが粘り強いという、印象的にはサウンドビバーチェに近いのかなと感じる馬。全体的に高い打点を出したレースはないのだが、ミモザ賞では割と緩く逃げてロングスパートするラップを刻んでいて、今回も似たプランなのかなと。ただあまり緩めすぎると意見の衝突する先行勢が居そうで、そこまで緩めることもできなそう。G1クラスだと他馬のロングスパートの質はかなり上がってしまうので今回は厳しいかなと。好走パターンは本当に上手く逃げれた時。
パイロはダート種牡馬だが、他のダート種牡馬と比べるとそこまで芝成績は悪くない。とはいえ馬券圏内くらいで、勝つ馬はほとんど居ない。母系もダート感強く血統的な後押しは小さい。 
・シーグラス
上記条件には当てはまるがスピードがあまり無いのがネック。忘れな草はスタミナ!というレースではなく、その分で見せ場なかった。間違いなくスタミナはある履歴なので、雨がほしい。あすなろ賞のメンバーレベル云々はあるだろうが、個人的には去年矢車賞の取り捨てでメンバーレベルから切ってしまい、ハギノピリナ抜けで外した経験から今回は100円だけでも拾おうかなと。
ゴールドシップはかなりオークスに強い血で去年はユーバーレーベン、一昨年はウィンマイティーが圏内。オークスに出たゴールドシップ産駒はこの2頭だけなので相当だが、ハギノピリナの件と併せて後追い臭はすごい。
母系はマイネル血統でパワーがある血筋。ただマイネル血統に関してはやはりユーバーレーベンが究極のマイネル東京芝2400配合だと思うので、そこまで評価はできない。
・ニシノラブウインク
延長、成長という意味では良さ感じる。未勝利の上がりは優秀で、フラワーCはスタニングローズより評価できる内容ではないが、延長に関しては悪くなさそうな履歴。マイル→1800で追走位置が上がって末の脚が同じ。スタミナはありそうで、外枠は勿論不利枠だが、エピファネイアならそこまで気にしなくても良いのかなと。
全く売れないとは思うが、スタニングローズとの比較でこの馬を買うのが難しいというのが買われない理由で、そこまで悪い馬ではなく、買う事を否定する理由が多いだけ。馬自体も良くなっている感覚はあるし、実際3着ボーダーあたりにはいるんじゃないか。抑える価値はありそう。
エピファネイアはやや長距離的な印象強い種牡馬。Robertoで大物出しのイメージではあるものの、中長距離のメンバー手薄になりがちな条件で結構コンスタントに走ってくる感覚。基本は超大物と晩成中長距離馬をよく出す種牡馬なのかなと。
母系は仏牝系で、辿っていくと独ダービー馬や大阪杯を勝ったアンビシャスに繋がる。半姉にオークス4着のニシノアカツキ

続けて桜花賞組について。基本的にオークスでは桜花賞前受け組がパフォーマンスを下げて後ろからの馬が台頭してくるイメージ。そのあたりについては前の記事で色々書いたので、データ等は割愛したい。
全体では緩んだ桜花賞でやや中距離質。持続よりも斬れることが求められた部分があり、それは加速の遅い馬が遅刻して僅差というレース内容からも裏付けられるのかなーと。
基本的に桜花賞組が強いのは強い馬が桜花賞に出ていたからだと考えていて、桜花賞オークスはリンクしない。今年はそこまで桜花賞組が抜けて強いかというと疑問で、結局判断は個々に行うこととなるのかなと。

ということで桜花賞組も見ていきたい。
・ウォーターナビレラ
この馬自体はめちゃくちゃ評価していて、評価しているからこそ買いたい舞台を絞ってしまって失敗してきた。サフラン賞ではかなり勝たせてもらったんですけどね…
世評は器用で粘り強いマイル先行馬、決め手はないし大箱では…という感じ。この評価は個人的によく分からない。桜花賞の振り返りで書いているので簡潔に纏めるが、基本的に追走が厳しくなることでパフォーマンスを落としている馬で、緩い追走から脚比べならそこそこの決め手ある。そもそも粘り強い馬なら追走が厳しくなる方が有利だろう。
1400のファンタジーSがやや低調、JFは負けやすい厳しい流れでチューリップは先を見据えた騎乗。というかそもそも進路がなかった。桜花賞は前目から中間緩んで最後良い脚を使った。質は1800くらいでオークスはレーススタイルからも長く感じるが、チューリップ賞の騎乗はオークスまで見据えてのものなのかなと思っている。
緩い流れならここでも通用する可能性はありそうだが、最近のオークスのトレンドには合わないかもしれない。
父シルバーステートは短距離向きとよく語られてるがどうなんだろうか。産駒自体は芝寄りのパワー系ディープみたいな印象で、距離は馬次第かなと。短距離向きと捉えられるのは、産駒の中の短距離馬が先に完成するパターンも含まれると思うので、取り敢えず長い目で見た方が良さそう。
母系はあんまり知識がないので分からないのだが、ダートで活躍した親戚が多い印象。
・サークルオブライフ
個人的にはオークス向きというよりは、オークスに向けて過程を踏んできた馬という捉え方をしている。
引っかかるようなところがなく、最後は自分の脚を使うことができるので、オークスらしいレースが出来るし、そう作られてきたと思う。ただ、桜花賞が良くない馬ではないし、前走は力を出し切っていたはず。展開が向かなかった(瞬発力勝負は分が悪い)のがリセットされるのと、他馬がオークスに不安がある分で上がってくる感じ。能力自体は他馬より少し上で、全てが上手くいけば3冠取れたかもしれないし、上手くいかなければ1冠も取れなそうというライン。
最近の重賞のオッズ傾向として、存在しているが発生するかは分からない不安に対して反発が強いなと感じていて(ソダシの気性、タイトルホルダーの大外、テーオーケインズの初斤量と海外帰り等)、その点でサークルオブライフは人気しやすいのかなと。とはいえ過剰人気しているわけではなく、3倍台後半は本当に妥当なラインだと思う。
母系はマイラーを出している傾向だが、母父のアドマイヤジャパンは長距離砲。
ナミュール
能力は高いが臨戦がなーというところはある。
赤松賞が優秀、チューリップ賞も強い勝ち方だったが、桜花賞の負け方は状況整わなかったのかな?という印象。
JF含め負けには基本的に言い訳がついているので、能力の高さは間違いないのだが、桜花で馬体を減らした馬で、調整も坂路メインでコースで時計出さないのは少し気に食わない。高野厩舎なので坂路メインなのは仕方ないとは思うものの。
能力で買うならアリだと思うが、過程が好みじゃないので個人的にはスルーしたい。ただ桜花賞ナミュールから買った人は抑えておいた方が良い気はする。
ハービンジャーは距離長くなると成績が上昇するタイプ。とはいえ、マイラー近辺の産駒も多く、個別に判断するべきなのかなと。
母系は3代母のキョウエイマーチ桜花賞勝ち、秋華賞2着。母母ヴィートマルシェがマルシュロレーヌやバーデンヴァイラーを輩出。やや短距離寄りのマイル〜中距離とダートで良く走る馬が出る一族。
・ベルクレスタ
レースを使わずに出走できたのは嬉しかったなと。
基本は斬れるタイプで、サークルオブライフあたりと比較すれば持続力が足りない。ただ、末の脚力は相当で、クイーンCはやや掛かりながらの追走でもかなりのクオリティで最後詰めてきた。この「掛かりながらでも」をプラスと捉えるかが微妙で、例えば桜花賞に出るのなら全く不満はないのだが、オークスで掛かってしまうとかなり厳しい。自分は去年のソダシを切った理由が緩いペースが刻まれた際に挙動が悪い(アルテミスSから)というもので、実際ソダシは高速戦の馬になっていった。
末の打点と気性を含めて考えるとピンパーで、たまに見かける他の馬に比べて加点も減点もない的な評価はよく分からないかなと。そのラインの能力と見るなら買えない馬で、買うなら上積み、打点に期待するものになる。
馬体は相当見栄えする馬で、個人的にはずっと見た目ほど走らないな、完成しないなと感じている。ドゥラメンテだからなのだろうか。
母系は半姉にアドマイヤリード。確かにアドマイヤリードは割とイメージ的にベルクレスタと近いかもと思っている。
ライラック
オークスに向けて動いてきた馬の一頭かなと。
馬体のない馬で輸送に難しさがありそうで、関西圏での成績は芳しくないが、関東圏での成績は目を見張るものがある。
フェアリーSでは最後方から動いていく競馬で、直線に入っても強い脚を使い続けた。この2着がインを回したスターズオンアース。とはいえ、この頃のスターズオンアースはモタれる癖もあり、パフォーマンスが上がり切っていなかった時期ではある。
未勝利も良い上がりを使えていて、オークスは向いているんだと思う。2戦目に京都2歳を選んだのも距離のある舞台が良いという思いなのかなと。
1月の数字でオークスの話をするのは難しいのだが、普通に成長していて前走が輸送による負けだとすれば圏内。
半兄にブラックホールのいる血統で、陣営はブラックホールより上の素材と期待していた記憶がある。
・パーソナルハイ
まあ桜花賞組ということで。
赤松賞が好内容で地力ある。桜花賞も不利なければもう少し上の着順を取れて良かったが、桜花→フローラと内を上手く使ったレースでオークスに変わって評価を上げるのは難しい。
フローラだけを使ってオークス直行なら良さそうだったが、桜花賞→フローラのローテでお釣りを残せるのかも不安。馬は良いんですけどね。
父は言わずと知れたディープインパクト、母方は米系でTiznowを含んでるのは今風だなーと思う。
・ピンハイ
桜花賞の振り返りとほぼ同じ内容になりそう。内を使えるのは武器で外枠は嬉しくない。父ミッキーアイルはかなりスピードの血だが、母父ジャングルポケット、母母がタックスヘイブンなので距離自体はどうにかなるのかなと。
馬群を割れる気持ちの強さは良いのだが、使うたびに馬体を減らしているのは心配で、今回は見送りたいかなーという気持ちがある。
プレサージュリフト
難しい。桜花賞はかなり道中無理をしていた印象で、最後動かないのは仕方ないのかなと思うのだが、オークスを勝つくらいならある程度格好をつけても良いんじゃ?という気持ちはある。
使える脚は良いものがあり、悪くないかなとは思うのだが、クイーンCを見た時によりオークス的なのはスターズオンアースかなと感じていて、それを信じてみようかなという気持ちになっている。
母系は短距離〜マイラーよりの活躍馬を多く輩出する血統。
・スターズオンアース
大体は桜花賞の方に書いている気はするが、大外は痛い。ササる癖のある馬で、それを矯正しながら戦ってきた印象。
能力が抜けているわけではないが、本来的に桜花賞を勝つタイプのマイラーという訳ではなく、オークスで良さ出る中距離馬だと思う。
内で立ち回れるし、貯める能力ありオークスは良い舞台。枠だけで切るのは難しいかなと。

最後の方にスタミナ切れしてしまったものの一応自分の印だけ。見解は気が向いたら足します。
ライラック
◯ルージュエヴァイユ、サークルオブライフ、スターズオンアース
☆ニシノラブウインク
好きなので応援ベルクレスタ

桜花賞

個人的な馬券は…記事にしてたんで書かなくても良い気がしますね。とんでもない空振りでした。ペース想定をそこそこハイに寄せたのが真逆だったなーと。

基本的な見解は中緩みによって瞬発力戦=中距離に振れた桜花賞。層の厚い戦国牝馬路線の始まり。
桜花賞後5f
22年12.2-12.0-11.1-11.5-11.5(58.3)
21年11.1-11.6-11.2-11.2-11.9(57.0)
19年12.3-11.7-10.8-11.0-11.5(57.3)
18年12.1-12.1-11.5-11.3-11.6(58.6)
16年12.3-12.0-11.4-11.3-11.6(58.6)
桜花賞前3f,全体タイム
22年12.4-10.8-11.4(34.6),1:32.9
21年12.1-10.8-11.2(34.1),1:31.1
19年12.2-11.1-12.1(35.4),1:32.7
18年12.3-10.7-11.5(34.5),1:33.1
16年12.4-10.7-11.7(34.8),1:33.4
桜花賞出走馬でオークス5着以内の馬の桜花賞着順(桜花賞着順→オークス着順,(4角位置)
21年4着→2着(6番手)、5着→5着,(12番手)
19年3着→3着(9番手)、4着→5着(4番手)
18年1着→1着(16番手)、2着→3着(3番手)3着→2着(6番手)、5着→5着(9番手)、7着→4着(3番手)
16年2着→1着(8番手)
重馬場20年、稍重17年は除外して5年分。
※注
21年が意味不明に速く見えるが、これはコンディションの問題で、同日忘れな草をステラリアが1:58.0で走破。19年のラヴズオンリーユーが2:00.6なので、かなりタイムの出る状態だったと見て良さそう。

近年の桜花賞でラップ構成的に近かったのは18年と16年で、中緩みからの3fスパート。これは中距離馬の桜花賞。1800や2000を得意とする馬に向いたと思う。
16年は意外とタイムが出なかったこと、2,3着馬の間に0.3差あることを考えると、18年の掲示板独占と併せて中距離馬的桜花賞オークスと繋がりやすいと考えて良さそう。
また、桜花賞オークスで走ってくるのはポジションが後ろであった馬が基本。月並みだがサークルオブライフやスターズオンアース、ゴール直前からの伸びは目を引いたベルクレスタは良さそうだ。
そんな感じで各馬について。

・スターズオンアース
中緩みのラップが大得意なスタセリタの母系。親戚のソウルスターリングは緩まず最後12.8まで落とした桜花賞を2着した後、緩んでからの4f戦になったオークスを完勝。
今回は馬場が速いなりに息が入ったこと、なかなか捌けなかった分、脚をためる時間ができたことが勝因だろう。
数字的には常にそこそこ優秀で、とくにこのレース!と挙げる必要はなさそう。ただ、この馬を考える際に自動的に考える必要があるのがナミュール赤松賞。このレースのナミュールのパフォーマンスは明確にG1級で、ひっくり返しようのない差に見えた。
ナミュールが躓いたこともあるが、レースを経験してしっかり打点を上げていったということもあるのだろう。
勿論オークスでも有力というか、個人的にはオークス待ちみたいな感覚でいたので、ここで走られたのは痛い。

・ウォーターナビレラ
この馬も秋華賞待ちのつもりで…。高松宮記念待ちのつもりだったピクシーナイトといい、人生上手くいかないもんです。
元々秋華賞馬として新馬から結構入れ込んでいて、メモ帳には色々と書いているのだが、長くなりそうなので所々端折って。
桜花賞以外で優秀なのは新馬サフラン賞と阪神JF。ファンタジーは追走レンジの変化でパフォーマンスを落としたなと感じていて、基本は緩く追走したい。
札幌新馬は最後の12.2-11.2-11.4の区間が強烈。逃げてラストに1秒加速するのは余力がないと出来ない。札幌1500新馬ラスト1f11.2以内はほぼ該当馬のいない条件で、ラスト2f11.2-11.4を逃げて記録したのはハイパフォーマンス。
サフランは内前馬場で器用に内を回したウインピクシスを外に出し切ってねじ伏せており、この時のラスト3fは11.4-11.0-11.3。中山は最後坂があり失速が大きい。相当負荷のかかる11.0から最後0.3しか落としていないのは相当。
JFは前の馬にとって嬉しいことのない展開。34.1と速いペースで入ったのに中盤緩んだ分でテンに脚を使って得たマージンを回収された。ラスト2fで10.9と力強い脚を使ったのも強い。
個人的にはハイペース濃厚の桜花賞、勝負どころに入って長いオークスはどうなんだろうと感じていたが、チューリップ賞武豊の騎乗はオークスも考えてなのだろうか。
埋没費用効果マシマシではあるが、個人的には未だに秋華賞まで待ちたいと思っている。

・ナムラクレア
今回のレースぶりからも、やはり短距離寄りなんじゃないかと思う。そもそもオークスに行くんだろうか?
ファンタジーSから考えても馬は強いが、古馬と合流する際の馬券は慎重すぎるくらいが丁度いいと思う。

・サークルオブライフ
そこそこオークスっぽく負けた。結構ジリなところがあるので3f戦のオークスならやられそうだが、ロングスパートになれば上位。
ただ、ジリでどんどん差を詰めてそのままゴールというよりは、全開走行まで辿り着いていたように見える。全体的に脚余したせいで負けました!という印象はなく、見た目ほどではなさそう。そのため、本領発揮したら完全に抜けてる!とかではない。
追走レンジが変化するオークスでどのくらいのポジションを取れるかがポイントになりそう。

・ピンハイ
内をしっかり捌けることはオークスでも武器になると思う。
個人的にミッキーアイルはかなりスピード!というイメージなのだが、母父ジャングルポケット、母母タックスヘイブン的にはそこそこタフさもあるんだろう。
ただ、基本的には内目が有利になったレースで上位も内追走組。外から同タイムだった馬より上に取るのは難しい。ただ、やや不利を受けているように見えるので、その辺りを含めどうか。

・パーソナルハイ
チャンスはあった。そこそこな不利を受けているし、よく頑張っている。なんだかんだもう一回権利取りで走るだろうし、その時に改めて見れば良さそう。馬は赤松賞の内容の時点で強い。

・ベルクレスタ
めちゃくちゃ変わったな!みたいなのは全くなく、まあベルクレスタだなって感じだったが、形的にはズルズル落ちていきそうなところからよく粘るなという印象がある。桜花賞もゴール後巻き返していた。
桜花でも勝負できると思っていたが、オークス向きなのかなと。まあこの馬も権利取りで使うか春を休むかなので、その後改めて。

サブライムアンセム
馬の特長に今回は合わないレースだったかなと。最後はそれなりに伸びている。多分オークスには向かわないのかな?と思うが、基本的にはハイペースになりそうな条件で。

ナミュール
まあ状態なのかなーと思う。なんだかんだ0.3しか差は無い。
ただ0.3しか差が無いというのは状態に原因を求めるなら強かったとなるのだが、状態以外に原因のあるパターンもそこそこありそうな感じ。なんせ0.3なので、力出し切ってその辺りに落ち着くこともある。1番怖いのは時計にある程度キャップがあるパターン。道中なスピードが上がるとそこまで斬れないみたいな。本来そうは見えてなかったんですけどね。うーん。

元々世代戦の振り返りは物事の原因に複数のパターンを考えることになりがちだったり、保留しがちだったりするので、手札がある程度見えてる古馬戦を書いていた。明らかに手札と乖離したパフォーマンスなら強くなったで良いというのもあるので。しかし、クラシックは別物だと思ってるので、そこだけは書こうかなと。
桜花賞は0.2差に9頭ということで、世代における明確な上下関係は示されなかったという認識。オークスに向けて別路線組も含めてもう一度掘った方が良いなーと。

日曜中山1R

いつもの1Rだけ書くやつ。起きてから予想始めたので時間的に簡潔に。
中山
ティーライトニング
中山1200は割と持ちタイムがモノを言うコースなので良馬場1:12.6,1:12.8で売れてるのかなという印象。
ただ勝ち馬から0.5以内のレースはなく、元々ダートが得意という訳でもないハービンジャー。気性もハービンジャーっぽいのかなと感じるレース内容で、外から被されると脚色が悪くなり、その後復活したりする精神面の弱さを感じる。
強い相手と当たってきたしこのメンバーで時計通り走れば!という人気で、実際数字や相手関係では良さそうなので指数などでは評価されるのかな。
レース内容的にはどのレースでも手応えの良さや前を強く追う雰囲気がなく、前が落ちてきた分着が上がってる感じ。とんでもないハイペースにならなければ圏外もありそう。1人気の格は感じない。

・ダイチヴィヴァン
ホッコータルマエっぽさというか、コーナーで動くことの消耗度が高めなのかなと感じる。直線で速力は出ないが粘りはかなりある馬なので、逃げか番手でコーナー競りかけないかが出来れば好走しそう。2の足3の足が速い馬なので、メンバー的にはそこそこ叶うかも。そこそこ有力。

・ディエルメス
芝馬しかいない母サミター。前走は走りに集中してない感じで道中鞍上のアクションが多め。直線はフラフラ。まだ競馬できる状態ではなかった感じで、3ヶ月空いて再調整した今回どうか。
このパターンが1番扱いがよくわからないので本当に難しいし、ある程度売れてることからも元値自体はありそうだが、鞍上の替わり先が内田騎手ということから鑑みても課題は解決してなさそうだ。初ダートの芝血統で内枠というのも微妙。調教は動いているが不安は多いかなと。

・ミルトイグニス
前走+14で外回し、前有利をそこそこ伸びた。このレースは後半寄りで走った馬が巻き返していて、内容はありそう。
3走前ポジションが悪く前が狭くなる展開。加速のスムーズさで負けた展開で、2着ペイシャブライティと力的に差がないことはその後の対戦でも分かっている。
1戦そこそこ走ると次走ものすごい揺り戻しが来ている履歴は気になるが、これは使い詰めによるものなのだろうか。そうであれば間隔を開けたこの臨戦は納得。全体的に悪くないと思う。

・パウオレ
全体的に精神面の脆さを感じる前走で、今回ダートに変えて前進あるのか?と疑問。ダートの方が怯んだり脆さが出ることは多そうだが。

・キタノラズベリ
前走4ヶ月の休み明け、芝ではまあまあ走れていて、前走で初ダ狙いの人から愛想を尽かされた。
しかし、普通に考えると個人生産馬の4ヶ月休み明けダ替わりが一発回答するパターンはあまりなく、ここがダ替わり初戦みたいなもの。前走の調教では坂路を52秒台で走れていて、1回使ってここで変わり身あっても良さそう。

 

◎ミルトイグニス
◯ダイチヴィヴァン
穴キタノラズベリ

桜花賞

色々あって更新が途絶えちゃってました。また書いていきたいですね。週中から書いていたので阪神牝馬当てて気持ち良くなって書いた訳ではありません。

今の阪神はややヴァイスリージェントのバイアスを感じる馬場。先週日曜もプレイイットサム(クロフネ)、ポタジェ(母父Awesome Again)、レイパパレ(母父クロフネ)が好走。スカーフェイスも頑張っていて、昨日はメイショウミモザ(母父フレンチデュピティ)が勝利。上級条件ならヴァイスリージェント系にバイアスがありそう。
また、やや内前有利で後ろからは厳しそうな馬場だが、そこは桜花賞なので微妙。桜花賞はかなりペースが上がり後ろ有利になりやすいレースで、内前に展開が向くかは分からない。ただ向くパターンもそこそこありそう。
その辺りを踏まえて予想したい。

サブライムアンセム
ラズベリームース、ベルクレスタ、アルーリングウェイ
ナミュール、サークルオブライフ
正直▲からも買いたい。馬券の買い方が難しいレース。

サブライムアンセム
フィリーズRはかなり高レベル。そもそも馬場がそんな速い訳でもないのに他年度同レース比較でかなり時計が速い。また、上がりの力を要するレースで34.2はペースを考えると相当。
例年フィリーズRはワンペースのバテ差しで本番には繋がらないのだが、今回はハイペースの中、自分の足を使って更に伸びて行った形。ゴール後の脚色も良かったし、距離伸ばしてそこまで悪いことも無いだろう。
また、各所で語られてる通り、今年のフィリーズRは阪急杯より時計が早かったわけだが、同じようにフィリーズRの方が阪急杯より時計が早かった2017年はフィリーズR組が1着4着。能力的にはナムラクレア含め足りてきて良い。(補足:ナムラクレアは距離伸ばして良さが薄そうな走り。そういう馬にとって内枠は良いのだが、桜花賞は内からの展開が難しい印象のレース。激流なら前が脱落してきて壁、スローなら加速が遅れる傾向。更に馬群が濃縮されやすいレースなので、インポケの捌きの難度が高い。上手くいけば内枠の良いところだけ救って走ってきそうだが、今回は人気っちゃ人気なので軽視。)

ラズベリームース
未勝利突破の内容が後半5fを速いペースながら良い上がりで纏めていて(レース上がり58.5、上がり34.4)非凡。東京でこのラインで走れた馬はこの2年だとナミュール、サークルオブライフ、ソングライン、アカイトリノムスメあたり。他は牝馬ではあまり思いつかない。
前走はとんでもないレースで、よく権利を取ったなと言う内容。能力だけでなんとかした形。今回数字的には大きく上げてくるはずで、ちゃんとレースできるかのリスクはあるものの、魅力的な穴馬。

・ベルクレスタ
パドック等では見映えが良く、非凡なものは感じる馬だが、走ると意外と?というところがあった。素質に走りが追いついてない印象で、あと少し化ければな〜という感じ。
自分は追い切りを見ればなんでもわかるみたいな、とんでもない目を持ってるわけではないので、結局今どうなのかは分からないのだが、須貝厩舎の仕上げにはかなり信用を置いている。
特にステラヴェローチェの皐月→ダービーの変化は感動もので(皐月も現地的には仕上がってたらしいが、ダービー仕様の仕上がりが凄かった)、ちゃんと仕上げられる厩舎なんだなと思っている。
最低でもオークスの権利は取りたい舞台。ここまで出している数字でも馬体詐欺ではないことは証明していると思うし、仕上げてどこまで上積みがあるか。

・アルーリングウェイ
ヴァイスリージェント系なんですよね。万両賞で対牡馬1kg差からタイム差なしだったマテンロウオリオンはシンザン記念勝ち、NZTタイム差なし2着。エルフィンSは前目から完勝。時計も悪くなく、能力的には足りても良いライン。内前のバイアス、血統のバイアスは全部この馬に向いている。狙えて良さそう。

ナミュール
この馬もヴァイスリージェントの血が入っており…
JFの出遅れは急遽の出走により出来て無かった分で、基本的にそこまで出遅れのリスクはないんじゃないかと思う。内前馬場にはそぐわないが、赤松賞の内容的に世代NO.1の可能性は高い。
個人的に嫌だな〜って思うのは馬体重関係。馬体なんて増やさなくて良い!みたいな話は理解できなくもないが、小柄な牝馬が馬体を減らした時に一切リスクがないのか?ということで、影響のあるなし、走れる走れないを断定しているのでなく、単純にリスクファクターとして認識している。
個人的にはナミュールから買って相手で決まったら夜も眠れなくなってしまうと思うので相手の1頭にしたいところ。

・サークルオブライフ
とにかく過程が良いなと。ノーザン馬ではないので、前哨戦は使った方がいい。チューリップ賞ではまだ前哨戦仕上げといったところで、追い込みのような極端なレースをせず先行し、ほどほどに負けた。馬に疲労が残りづらく、前進気勢はつきそうな良い負け方だったかなと。
牝馬路線のプロの国枝厩舎だし、ちゃんとこのレースに向けて状態を上げてきているだろうと思う。そもそもラズベリームースの時計を評価して買う以上、ナミュールとサークルオブライフは買わなければいけない。質的に完全な速さ比べなら厳しいが、桜花賞はそこまで極端な展開にはならないのでは。

馬券は難しいが、基本はこの6頭から買いたい。一応サブライムアンセムから買って外した時が1番納得出来そうだからサブライムアンセムかな〜と思っている。

阪急杯

個人的な馬券はダイアトニックとグルーヴィットの2頭軸から1,8,9,11,12,15へ3連複流し。ダイアトニック、グルーヴィット、クリノガウディーは思い入れの深い馬で、同じレースに出ると買いたくなってしまう。理で馬券を組むならクリノガウディーを切ってダイアトニックから馬連or3連複とかが良かったのかもしれない。

ということで本題へ。まず前残り馬場と言われているが本当だろうか?と感じている。前残り馬場はポジションで決まる以外に、前後の上がり差が小さくなりやすい。阪急杯開催日はそれに当てはまるだろうか?それよりは最内の方がよほどバイアスを感じるが…というところ。
阪神開催の前残りについては、少し検討してみたい。
※ここから阪神芝が前残りかどうかの検討がめちゃくちゃ長いので、結論だけで良い方は次の※まで飛ばしてください。
※※※
まず2/19の開催。京都牝馬は典型的な前残りで、1〜10着馬が上がり33.7〜34.4の間に収納されていて、上がりが速いのは前の馬。これは確かに後ろは届かないだろうという感じ。
同日つばき賞は元々上位と下位で実力に階層があったレースで1,2着は32.9、3着ダノンブリザードは向かなそうな舞台で33.3。4着以下は似た上がりで同じ傾向。
さらに同日1勝クラスはバリコノユメが33.1で差し込んできたが、他は33.8〜34.2で同傾向。余談にはなるが、バリコノユメは他レースにも存在する傾向に逆らっているので一度チェックしておくべきだ。ちなみに同日6Rは2400の未勝利戦なのである程度体力差による上がり差が出て仕方ない。
以上を考えると2/19阪神は前残り傾向が強いと言えそう。このまま2/20阪神、2/26阪神、2/27阪神を見ていこう。
2/20阪神はまず1800未勝利の1,2,3着馬が34.8,34.4,34.8でそこから断層があって7着馬の35.3、そこからも36.1くらいまで幅がある。また、3,4着馬の着差は5馬身。これは前残り馬場らしい結果ではない。
前残りの仮定の上で考えられるのは前残りの上でもペースが激しすぎて前が破綻したか上3頭が実力抜けていたか。
まず破綻について考えてみる。このレースは1200の通過が1:12.7だった訳だが、前週の2/12阪神5は1:12.2でウィスパメンテが33.6を出した以外はほぼ34.2〜34.9。
前年度の同時期にあったレース(2/21阪神5)は1:10.5で前から決まっていて、1から11着までが35.0〜35.7の中。また、前年度の1:12.5で後ろ2頭→前の馬で決まったレース(2/28阪神4)はその2頭が33.1,33.4で上がり抜け値。そこから34.1,34.2がいる以外は13着まで上がり34.5〜34.8。
ちなみにこのレースで勝ったシュレンヌは次走忘れな草で3人気に推されて7着から登録抹消と明らかにアクシデントのあった履歴。スノーフェアリーの下で、未勝利の内容的にかなり期待されていたのを覚えている。2着だったミスフィガロは皆さんご存知の通り後に紫苑Sを3着。ワグネリアンの下である。一応34.1を出して3着のプリュムドールも今週の松籟S3着の準オープン馬。上がり抜けた2頭は明らかに適性、能力が上だったと考えられるだろう。
これらを鑑みると今回の1:12.7の通過自体は去年のような前残り馬場なら前は破綻しなそうであると考えられそうだし、2/12時点の馬場でも破綻は発生しないように見える。
次に実力差だが、4着で上がり35.9のフォーブスは過去2走上がり差の小さいレースを微差の上がり最速で善戦していた馬。1〜3着馬が高速馬場の上がり勝負が向いていたor覚醒したという理由で着差がついたとは個人的には考えづらい。去年の上がり抜け値のように血統背景もないし、そもそも抜けた馬以外の上位が前の馬で決まっていない。この時点で前残りという命題には疑問符がつく。
6Rの3歳1勝クラス1400は34.5〜35.3の中に1〜9着。4角4,9,4番手決着。これはまあ前では決まってないとはいえ、上がり差は小さいし、前残りの可能性もなくはない感じ。ただ激しい前残りという雰囲気でもない。
10Rの3勝クラス1600は待ってましたの大前残り。33.6から34.0の0.4以内に7着馬まで。1,2,3番手がそのままワンツースリー。1000の通過が1:01.5ならまだまだ前が残る!という感じか。
ただ古馬3勝クラスマイルで1000の通過が1:01.5は流石に参考記録にしてほしいレベルではある。似たようなレースは去年の2/12阪神11洛陽Sで1000の通過が1:02.2。勿論1,2番手でワンツー。6着馬までが上がり32.7〜33.0。
12R2勝クラス1600はサトノラムセスが33.9で上がり抜け値。ちなみに3勝クラス勢が更に緩いペースで同じような上がりだからこの馬は昇級で通用しそう。中段に居た馬が34.4〜34.9の範囲で1番前は微妙に潰れた35.5だが、やや離し逃げなので分からなくはない。しかし、前に負荷がなく、上がり差つきにくくポジション差で決着する高速前残り馬場とは印象が違ってきていると感じる。
ただ2/26で馬場が回復して前残りらしさが帰ってくる。ここまで長すぎなので簡潔に。
4R未勝利1600は大前崩れ。上がり差も普通にめちゃくちゃデカい。ここは注釈がいらないと思う。
8R2勝クラス2400は2400スローらしいポジション勝負でナムラカミカゼが上がり抜け。2〜6着が上がり34.0〜34.2。
10RすみれSが1〜4着馬34.3〜34.5。1,2番手ワンツー。ここは4強レースだと思っているので、ここから断層あるのは分かる。
12R2勝クラス1400は1〜7着馬33.8〜34.6。ここも1,2番手決着。
ということで2/27阪神。前日のこの傾向が継続しているかというところだが、見たところかなり微妙そう。
5R未勝利2000は前残りとは言えなそう。そもそも前で決まってないし、前から2着のダノンソフィアは36.6。これが1.4倍の人気馬。5着の2番人気で4番手から走ったジーショウグンで37.5。勝ち馬が道中ポジション上げながら36.1で3,4着馬は後ろから36.3,36.5。大きな上がり断層と言える。
7R1勝クラスは勝ち馬が34.1で抜けていて、そこから2〜8着馬が35.0〜35.8。ただ後ろの馬の方が前の馬より明確に良い上がりを使えている。当たり前じゃないか!と言われそうだが、その当たり前が当たり前じゃなくなって前残り馬場が発生している。前残りの止まらない馬場なら余力の差がそこまでないため、ポジション悪い馬は加速が難しく、一部は前の馬に上がりで負ける。
松籟Sは3200なので参考外にするが、前では決まってない。
マーガレットSも後ろは後ろなりに上がりを上げているし、前は落としている。1秒差以内に上がり34.3〜35.6まで差がついており、前は止まる感覚。
この傾向の中で阪急杯。1,2番手は止まって1秒差以内に33.8〜35.1。他のレースと併せて考えてみてもやはり2/27阪神に前残りの傾向は無さそうに見える。
※※※
以上から見るとこの2週の阪神は前残り→普通→前残り→普通で遷移している。土曜開催に比べると日曜開催は明らかに前への負荷が強くなっており、前残り馬場らしさは失われる。これが週中の馬場整備の影響なのか他の要因なのかは分からないが、基本的な傾向として抑えてみても良さそう。
ということで、個人的には阪急杯開催日は前残りか?の問いにはNO。ただ、直線内ラチ1頭分のバイアスはかなり大きく感じる。
当日のレースを見返して特に違和感が強かったのは7Rアサケレディ。前目から競馬して上がり35.2は8番手から5着のロードトランスと同じで、中団のダノンジェネラルより0.2速い。これはかなり傾向から外れる。強いと考えることもできるのだが、この馬は直線最内の内ラチ1頭分を突いていた。
マーガレットSも前が苦しくなったレースだが、2着ショウナンマッハはかなり粘れていて、これも内ラチ1頭分。4着エテルナメンテも同じライン。
阪急杯でこのラインを通したのはダイアトニックとトゥラヴェスーラ。他の結果から見ても0.2〜0.3は得してるんじゃないかと考えていて、この2頭が抜けたのは通した馬場の分かなと感じる。
その他の内外で伸びの差や前後ろ等での差はそこまで感じない。他はバイアスよりレース自体を見て良さそう。

ここまででエネルギーを使ったので各馬評は簡潔に。
・ダイアトニック
まあここでは1枚上手だったか。個人的にはこの馬に対し1400巧者!と言うのも1400は相手が弱いだけ!と言うのも微妙。そもそも1400を走っていたのは条件戦が多く、1200の成績が悪いのはキーンランドでリズムを崩した影響が大きい。馬が弱く、1400が相手のレベルで勝ってるなら高松宮記念の不利なければほぼ勝ってそうだった3着が説明がつかないし、1600で2kgもらって負けたマイスタイルに1400は同斤で勝てたのもよく分からない。
基本的にはマイラーと戦う時は短い方が向くだろうし、1200はおかしくなってしまってからしか負けていないと思っている。
高松宮記念は良いコンディションのまま臨めるなら楽しみなレース。馬は強いと思う。

・トゥラヴェスーラ
単純に能力高い馬だが、今回は内のバイアスにも乗れた。鮫島騎手は考えて乗る騎手でバイアスをよく使ってくる。今回はなんだかんだ前哨戦として使ってきただろうし、本番にも期待はある。何にでも本番に期待!って書いてるみたいだが、高松宮記念自体メンバー的にそこまでラインは高くないと思うので十分足りてくると思ってる派閥です。
一応、内突いて得する量に関してはダイアトニックよりこの馬の方が大きかっただろう。進路が上手く開いて勝ち馬の後ろを抜けているのだから、後ろで競馬する税金はほとんど払ってない。何回か書いてる気はするが、後ろで競馬することはテンの足を使わなくて済み、効率的なペースで競馬を出来る代わりに、ポジションとそれに付随する進路を失い、多くの場合距離ロスもするという戦略で、これらの代償を払わないほど有利になる。

サンライズオネスト
カーバンクルの内容は今までに比べ上がっていて、調教でも良い時計を出していた。能力は上がってきていて、重賞でも戦えるようになっていると思う。今回も最内のバイアスなければ上位と好勝負だったのでは。
ただまあ最後に脚色が衰えていることからも直線は短い方が良さ出そうで、坂路で超好タイム!みたいな馬は今までの経験上急坂コースベスト。狙い所は絞った方が良いかもしれない。あからさまに中山、阪神狙いで、坂で止まったから平坦向きます!みたいに出てくる函館や札幌はちょっと疑問視したい。

・グレイイングリーン
右回りだとちょっとモタつくイメージ。ここでも勝つようなら当然高松宮記念もいけるだろうなと思いながら見ていたが、流石にダメだった。でも5着はよく走れているし、最後は伸びていた。左に戻してからが勝負だと思う。

・ミッキーブリランテ
復活の糸口は掴めてきたかなと。基本的には自信の上がりが33秒台になるような馬場が良い馬で、そこまで高速になりきらなかった今回は微妙だったか。楽してなんぼってタイプだと思うので、春の高速東京、京王杯SCでリベンジが1番それっぽいかなと。

・グルーヴィット
今回はダイアトニックに譲って番手で競馬するつもりが何故かダイアトニックが引いてポジションが悪くなり、直線は何故かヴィジュネルの後ろについていって前が墜落、内からトゥラヴェスーラに侵入された。かなり可哀想な競馬で、サンライズオネストとヴィジュネルを勘違いしたんじゃないかとすら感じている(流石にないとは思う)。次のレースで見直せるが、そんな抜けて強いわけでもないし、エアグルーヴの直系は本当にファンが多いのか良く売れるので買えるかは微妙。自分は好きなので買うと思うが。

今回はこのあたりで。ちょっと書き過ぎた気はするし、記事も読みにくくなってしまった気がするので、次回からは簡潔に読みやすく書こうと思う。

土曜中山競馬

平場だと中山は苦手な競馬場1番手。特別と重賞は良い馬券に巡り合えることが多いんですけどね。
多レース記述する場合は全頭にコメントを書くと労力が凄そうなので想定5番人気までと気になる穴だけ。

中山1
・ピンキーウィンキー
前走キレなくて距離延長。ただ2走前11/21東京3の3着が気になるか。12.0-11.2-11.5の上がり3fで、11.2の区間では差を詰めていたのにラストの11.5で突き放された。脚は充分溜まって良さそうな展開なだけにラスト落としすぎかなと。
このパターンは意外と距離延長がハマらないと思っていて、前走もキレなかったのか単純に手応えが悪かったのかというところ。ノースヒルズの個人名義馬ではあるが、上の2頭も個人名義で走ってない。能力で個人名義にした訳ではないのでは?
とはいえ、牝馬限定なら実力は上だろうし、レースぶり的に2,3着候補ではある。1着から買うのにはリスクリターンが合わないと思う。

プラチナジェット
これは分からない。初出走、初仔、母母モテックはオークス馬サンタミリオンを輩出。調教もすごく動いてるかというとそうでもない。とりあえず馬を見ないと何とも言えない。ちなみに単だけ売れてる。

・ラウレッタ
頓挫あった馬で、ダートデビューは脚元を気にしてなのかな?と感じる。狙いたくはない。

・エディッタ
前走12/4中山2はとにかく厳しいペース。800〜1200で12.4-12.3と踏んでからの13.2-13.0-13.9。完全な失速ラップで、ここで良い上がりを使えた馬は前が苦しくなる条件が良さそうというレースだった。エディッタはその中では評価が難しい部類で、早くなったところ周辺で周りが脱落していくのを内掬って上昇、速いところで上げたので苦しくなったが惰性で残したというところ。
苦しいところで上げたのだから、次はパフォーマンスを上げるだろ!という考え方は分かるのだが、内掬って上がったのは気になるし、数字は出していない馬で絶対的な脚力にも疑問はある。パッと前走ラップを見ただけの時は買いたかったのだが、映像を見ると微妙だな〜となった馬。

・イエローウィン
前走は中京らしく内追走が功を奏しての3着。2走前は直線ズブさを見せて追い通しの中最後やや伸びた。
これらの履歴から、勝つだけの決め手は無いが、牝馬限定戦なら体力的に優位というキャラクターなのかなと(ズブい=余力あるのに反応微妙という考え)。2,3着候補だが勝つまではという印象で、勝つ時はズブズブの減速ラップで1頭向いたパターンか。

・デルマティターニア
新馬は出遅れから外目を進出していく競馬で、ゲートが改善すれば前進ありそう。上がり自体はスローとはいえ、位置を上げながらのレースで39.8と悪く無い水準だし、2戦目でパフォーマンスを上げてくれば。

バーリンギャップ
前走は調教も動かない中でとりあえずの出走。ゲートも大きく遅れて厳しかった。今回調教内容は良化しており、このメンバーなら変わり身で足りて良い。

・ニシノカケハシ
2走前は中京の外を回して直線で手応えが怪しくなった。前走は道中の負荷がとにかく高いレースで厳しかった。ダート2走の競争の雰囲気(レース中の行きっぷり、仕掛けの時の手応え等)自体は着順ほど悪くなく、展開の味方があれば浮上してきても良さそう。

△ピンキーウィンキー
◯デルマティターニア
☆ニシノカケハシ
バーリンギャップ

◎を打つなら☆の2頭のどちらかだが、流石に当日まで保留したい。当日の見映え次第でデルマティターニアから買うのもアリ。

中山2R
・ミニョンルミエール
他馬比較でかなり上位か。中山1200ダ良の1:12.7はまあ勝ち上がれても良い時計で、これを連続でマーク。ハイペースの中で上がりの脚もそこそこは使えており、柴田大知マジックがなければ流石に圏内だと思う。

・キセキノセンシ
ミニョンルミエールと同系でミニョンルミエールの方が能力高そう。ただまあ武豊柴田大知という文字の並びを見るとうーんという気持ちにもなる。個人的には武豊騎手のダート追い込みはあまり買いたくないので、買わないベースにしようかなと。

・カルーナブルガリ
前走は負けすぎだが、使い詰めの問題もあったように見える履歴で、減量騎手替わりの中山替わりは良さそう。安定して前に行ける馬で、最後惰性で残すタイプ。基本的にこのタイプの東京1300替わりはかなり悪いので、2走前も仕方ないのだと思う(下り坂→直線で直線も短い中山1200とそれより100m長く下り坂がなく、上り続ける東京1300は求められるスタミナが違いすぎる)。条件的にある程度パフォーマンスは安定してきそうで、休み明けがどうかというところ。次からでも良いかなとは感じるが、馬は見ておきたい。

・オールイズトゥルー
初ダートで最内のリオンディーズはめちゃくちゃ怖い。勿論悪い意味で。馬込みを嫌がる馬が多い種牡馬
2走前中山芝の2着は絶対勝ち上がれる!ってほどではないものの、ある程度目処はついたなという内容で、ダート替わりも悪くない。一応引退調教師の馬で、引退仕上げ的な話はあってもおかしくないが、内意識強めの菅原明良騎手で最内のリオンディーズ、カルナーブルガリスに被せられそうな並びまで考えると食指は伸びない。

・デアリングヒューズ
12/12中京2のアルムマッツ戦はペース厳しく先行不利で、ドクターマンボウ、オラヴェリタス、セイカフォルゴーレが巻き返している。
デアリングヒューズはそのレースでドクターマンボウと同タイム、レース的にも外を回される形で、ハイペースなら苦しい競馬。前走も馬場のキツい内を通したなりに悪く無い内容で、戸崎騎手に変わる今回は!という感じだが、こんな売れるんですね。今の競馬は本当に辛い。オッズ的な旨味には欠けるが、狙える馬ではありそう。

◎デアリングヒューズ
◯ミニョンルミエール
オッズ断層通りの能力差はありそう。狙うならこの◎◯1本かなと思う。

中山5に買いたい馬がいて記事を書いていたはずだったが、日曜中山5であることが判明。1Rの発走時間が近づいているので今日はここまでで切り上げたいと思う。

京都記念

個人的な馬券はタガノディアマンテ単からサンレイポケット、ラーゴムへ。当たりはしたもののアフリカンゴールドには中日新聞杯でも盛大に馬連を割られており、なかなか悔しさもあるところ。

ということで本題へ。今回のレースでフロック云々という話をするのは微妙だろう。
11.6-11.4-11.4-11.0-12.1の後半5fを差してこいというのは無理な話で、そういう意味では展開なのだが、差せないラップを刻んだこと自体が優秀。これを評価しないのは鳴尾記念ユニコーンライオンを評価しないようなもので損が大きい。最近古馬重賞でドスローを逃げただけ!クソレース!みたいに言われる対象馬はその後も活躍していて(ウインキートス、ユニコーンライオン、タイトルホルダーなど)、重賞クラスにおいてはドスローを逃げ切るために求められる要件が厳しいことを表している。ちなみに阪神芝2200で後半5f57.5は最速。阪神2000まで含めると大阪杯スワーヴリチャードに抜かれて、オルフェーヴル大阪杯と並ぶ程度の水準。これらは共に良馬場での時計で、京都記念稍重馬場。しかもこの2つのレースは後半の負荷からか差し展開になっていることを考えると、今回の上位馬は評価して良さそうだ。
全体としては速いラップで基本的にイン追走大有利、外を回した馬は苦しい展開で見直し可能。

 

・アフリカンゴールド
上に時計の評価等を書いてしまったのであまり書くことがないが、これは強いという評価でいいと思う。更に上の条件を狙えて良さそうだ。溜めれば長くいい脚を使えそうで、楽しみなのは宝塚記念か。大阪杯も良さそうだが、元々高速戦の様相強く、展開向かないパターンも多そう。
・タガノディアマンテ
展開的にこれは勝ったんじゃないかなと思って見ていたが、勝ちきれなかった。元々打点は高い馬で、前からでも競馬は可能。枠なりに上手くポジションを取れた理想的な競馬であっただけに、現状での限界も示したかなと。万葉S勝ち、ステイヤーズS2着からも分かるように、追走は緩い方が良く、その点でも今回は向いた。
とはいえ、今回は道中ずっとハミを噛んで追走していたというコメントもあり、折り合いがついて先行できるならまだ上はありそう。その条件の上で長距離路線に戻ったら有力。また序盤の追走が高速すぎない条件で狙ってみたい。
・サンレイポケット
当日1勝クラスで負けた馬に併せでやられるなど、状態は100%になかったことを考えると、充分強かったと言える内容。今回は鮫島騎手の焦らずコーナー内を回した騎乗が冷静で、その分最後に差し込んできた。自分は天皇賞とJCでこの馬を買っている人間なので元から評価が高く、このレースによってあまり特筆したいことはない。この質なら内を回した差し馬の中で上手く捌いた馬は有利。サンレイポケットは元から強いし、まだ上がある。
・ジェラルディーナ
ちょっと驚くべき内容。ずっと後半ハイペースで内有利と書いていたが、ジェラルディーナはコーナー捲り上げている。内に3頭いる形で11.4を捲りにいって上がり最速4着。相当強かったと思う。上手くいけば秋のG1戦線に絡んでくるのではないか。

その他外目を回して僅差のユーバーレーベン、レッドガランは能力ある。レッドガランに関しては厩舎的に距離が伸びすぎるのは良くないだろうし、見直せる条件多そう。完全に内を通したエヒト、マリアエレーナは力負け。ラーゴムは気性が落ち着けばだが、2,3歳からずっとそう言われてきた馬で常にリスクはある。これからも軸として買うのは勇気がいるだろう。レッドジェネシスは今回の調整過程的に不安が大きかった馬。友道厩舎がCWでずっと追い続けてるのは太めが抜けないパターンが多く、状態が整ってなかったのだろう。サドラーの影響強そうに見える馬で晩成だろうし、これからに期待したい。

簡単な内容にはなってしまったが、これくらいなら続けやすそうなので、こんな感じで。次はフェブラリーか京都牝馬